プロフェッショナル人材を集めた在宅チームの力で、ECサイトの売上アップを実現

有限会社山伸は2002年9月に大阪府大阪市にて設立した。家具金物・装飾金物・手すりなどをメインとした商品を販売するECサイトを運営している。従業員数はパート従業員含めて8人、在宅ワーカーは6人が活躍中。今回は代表取締役社長の田中朋樹氏に、在宅ワーカー導入のきっかけや成果について話を聞いた。

１人でのＥＣサイト運営に行き詰まりを感じていたタイミングでの出会い

まずは田中氏から、有限会社山伸の事業内容を教えてもらう。

「家具のツマミ、ピクチャーレールなどの装飾金物、手すり、物干しなどの商品を企画、製造し、販売を行っています。特許取得製品も多く、自在に曲がる手すりやLEDが組み込まれた手すりなどのオリジナル商品の企画もしています。オンライン販売に主軸を置き、Amazon、楽天などECサイトを5店舗運営しています」（田中氏）

在宅ワーカーの導入に至ったきっかけは何だったのだろうか。

「ママワークスサイトのことは電話営業を受けて初めて知り、『業務委託ってどうなのだろう』とちょうど考えていたタイミングだったので話を伺いました。それまで、ECサイト5店舗を1人で運営し、サイト構築、写真撮影、商品ページ作成も自分でやっていました。

自分なりに調べながら進めてきたのですが、納得がいかないところも多くて。行き詰まりを感じているタイミングだったので、『プロの方にお願いしたらどう変わるのか』と可能性を感じ、契約しました」（田中氏）

在宅ワーカーの募集から選考では田中氏１人で対応にあたったという。

ＥＣサイト活性化のため、在宅のプロフェッショナルチームを構成

同社では現在6人の在宅ワーカーが活躍している。どのような業務を在宅ワーカーに依頼しているのだろうか。

「Webディレクター1人、ライター2人、３Ｄイラスト・図面も描けるラフデザイナー1人、プロダクトデザイナー1人、フォトグラファー1人です。ECサイトをより活性化するために必要なプロフェッショナル人材を集めました。売れ筋商品から順に写真撮影や商品ページのリライトを行ってもらい、サイトデザインの刷新なども進めています。

全国的に募集をかけましたが、ご縁があり、フォトグラファーは自転車で行ける距離に住む方に頼むことができました」（田中氏）

在宅ワーカーとは主にオンライン体制でやり取りをしているが、フォトグラファーとは業務に応じて対面での打ち合わせもしている。

「オンラインミーティングやチャットで相談しながら決めています。フォトグラファーは対面でお会いできる距離なので、実際に物干し竿を届けて依頼内容を伝え、撮影してもらいました」（田中氏）

困ったことや大変だったことについて聞くと、導入当初の苦い経験を教えてくれた。

「最初の頃は、仕事をどう依頼していいのかがわからず、うまく意向を伝えられない状態で終わってしまったことがありました。

しかし、改善提案をもらったり、これまで使っていなかったツールを教えてもらえたりと得るものもあったので、いろいろな意味で勉強になりました。

あと、ライターへの依頼において、商品説明に時間がかかってしまうことがあるため、今は、ChatGPTを使って自分で作成しながら、補えないところをライターに依頼しています」（田中氏）

1人では到達しえなかった新しい道。ワーカーは共に成長を目指す存在

ママワークスサイトの導入効果や良かったことには「視点の広がり」と「ECサイトの改善による売上アップ」を挙げる。

「業務のすべてにおいて『広がった』と感じています。日頃の業務をしながら、知識もない私が1人で構築していたときとは比べ物にならないぐらい、ECサイトは改善できています。

オンラインミーティングは苦手で億劫だった私が、今ではそのほうがやりやすいと思えるし、チャットやデザインツールなど便利なデジタルツールの知識とスキルが格段にアップしました。あのまま1人で続けていたら、絶対に不可能だったことです。

おかげさまで、物干し竿の売れ行きが伸びており、ECサイトの売り上げも好調です。デザイナーの方と一緒に新商品も企画中で、商品ページの作成を進めています」（田中氏）

最後に田中氏から、在宅ワーカーの導入を検討している企業へメッセージをもらった。

「在宅ワーカーを導入したことで、事業の新しい道が開けました。いろいろな方の意見を聞けるというメリットも感じており、自分自身のキャパシティも広がっています。1人で事業をされている方にはぜひおすすめです。

また、在宅ワーカーをビジネスパートナーとして、横に並び共に成長を目指す存在だと認めて接することが大切です」（田中氏）