営業ナレッジ

営業DX推進をサポートするサービスとは?

DX推進を考える

ICT技術の発達で、生活のあらゆる場面にネットワークやビッグデータが活用されています。さらに大きな変革を生み出すDX(デジタルトランスフォーメーション)にも期待がよせられ、「営業」も例外ではありません。

しかし、企業が1社のみの力で営業手法のデジタル化を進め、DXを推進するにはいくつかの課題があります。DX推進を妨げる要因とサポートサービスを利用した場合の成功事例を紹介します。

営業DX、人材不足で推進が止まっていませんか?

IT技術があらゆる産業にフィットしていく一方で、IT業界では人材不足が加速しています。そんななか営業DXを推進しようとしても、社内の人材だけでは専門知識が不足していたり、思うような人材が得られなかったりという課題があるのではないでしょうか。

DX推進に必要な人材とその取得方法を見直してみましょう。

DX 推進には、そもそもどんな人材が必要?       

営業フローのDX推進には、営業畑の人間だけでなくさまざまな人材が必要です。

DX推進には大きく3段階あり、まずはDX推進プロジェクトの全体を統括する「プロジェクトマネージャー」やプロジェクトマネージャーの企画・構成を実際の行動に落とし込む「ビジネスデザイナー」、次に営業システムを構築する「アーキテクト」やシステム利用者の使い勝手に配慮する「UXデザイナー」、さらにデータ分析を担う「データサイエンティスト/AIエンジニア」やシステムの実装・構築を行う「エンジニア/プログラマー」と、それぞれのスペシャリストが連携することでDXが実現します。

DX ツールの導入・運用に必要なテクノロジー人材が不足

少子高齢化が続く日本では、働き手自体減少傾向にあります。テクノロジー人材は緩やかな増加が見込まれますが、それでも企業の需要には追い付かず、慢性的な人材不足が課題です。

2019年3月に発表された経済産業省のレポートでは2030年時の需要ギャップに触れており、IT需要の伸びが1%の場合には約16万人、3~9%の場合には約79万人が不足するとの試算結果でした。

より深刻な上流人材(デザイナー・プロデューサー)人材の不足

DXツールには従来のIT技術から一歩進んだ情報活用の知識と、先端テクノロジーをビジネスの変革にリデザインするスキルが必要です。こういった人材は「先端IT人材」として引く手あまたであり、DX化の需要が高まるなか企業間での奪い合いが懸念されます

推進リーダーの不足

人材不足を理由に、推進リーダーにふさわしい人材が不在のまま、DX化を進めるのはおすすめできません。

DXに精通した推進リーダーが不在のままプロジェクトが進められてしまうと、
「経営陣が主導しているがIT知識不足から具体的なシステム化ができない」
「社内エンジニアにシステムを作らせたが、現場から不評で活用してもらえない」
「DXに理解が得られず、結局従来のビジネスモデルが横行している」
といった迷走状態に陥ってしまうでしょう。

理想は自社で人材育成、短期的には外の力を借りる

DX化推進リーダーの確保には、

・先端IT人材の獲得
・従来型IT人材の再育成
・サポートサービスの活用
の3つの方策が考えられます。

なかでも理想的なのが自社内の従来型IT人材を再育成することですが、育成には時間がかかり、事業スピードと合わないというケースもあるでしょう。

まずはサポートサービスに頼りつつ自社内にノウハウを蓄積し、次世代では生え抜きの推進リーダーが活躍できるよう道筋を整えておくというのが現実的ではないでしょうか。

営業DX推進、人材の不足をサポートサービスで補うには?

営業フローでのDX推進には、情報のデータ化はもちろんのこと、既存業務の見直しや顧客との接点の多様化への対応、グローバリゼーションによる国際競争力の強化など、ビジネスモデルによって複数の課題が存在するでしょう。

深化したデジタル化を実現し、「営業」をドラスティックに変革させるには、プロの手を借りることをおすすめします。

サポートサービスの概要

DXのサポートサービスを担う企業には「DXコンサルタント」が存在し、既存事業の視覚化や解決すべき課題の優先度の整理、営業フローの変革と構築、データ分析、新DXシステムの開発・導入・運用などを支援してくれます。

社内の人材のみでDXプロジェクトを進めるよりも、確度の高いDXが実現可能となるでしょう。

コンサルティングサービス・専門家によるデザイン支援

営業活動にはリードの収集から・商談・契約・アフターフォローまで、さまざまなフローがあります。DXサポートサービスを利用すれば、それぞれの段階の専門家とそれを統括するコンサルとが連携したワンストップのデザイン支援を受けられるでしょう。

外部の目が入ることで、「今まで気づけなかった課題」「結びつかなかった要因」がクリアになるかもしれません。

ソリューション・導入支援サービス

DXツールが利用者に浸透するよう、導入支援が付帯しているDXサポートサービスもあります。システムのレクチャーはもちろん、経営者向けのデータ・AI活用セミナーやエンジニア向けの統計学・数学・Machine LearningやDeep Learningなどがあるので、DX推進のノウハウを蓄積するためにも積極的に利用しましょう。

アウトソーシングサービス

新規事業の立ち上げや消費者向けのサービスを刷新したいというケースではスピード感が問われるため、全面的なアウトソーシングでもメリットが大きくなります。

上流からビジネスをデザインできるシステムエンジニアや、先端技術を取り入れたサイト構築のできるフロントエンジニアにDXツールの開発を任せてみましょう。

運用支援サービス

DXツールや先端技術を取り入れた消費者向けのサイトが完成したのちには、組織内で円滑に運用できるようになるまでフォローアップしてもらうことが大事です。組織全体への意識改革や担当者への研修、トラブルシューティングなど、ノウハウを持っているサポートサービスから学ぶことは数多くあるでしょう。

派遣・人材育成支援など

DXサポートサービスでは、システムそのものの構築以外にも、客先常駐として先端IT人材の派遣や社内人材の育成支援などのサービスが用意されています。相談だけなら無料という会社もあるので、自社には何が必要なのかを確認するためにも問い合わせてみてはいかがでしょうか。

サポートサービスを入れたら、営業DXはこう進んだ・成功事例に学ぶ

「営業のDX」とは具体的に何が可能なのか、DXサポートサービス各社で公開されている成功事例とDX推進を学ぶためのポイントをご紹介します。

成功事例も、外部からのサポートを利用

2018年頃より日本企業の多くがDX化に取り組み、成功事例も多数生まれています。先行する企業の成功事例は、ビジネス情報サイトで解説されていたり、オンライン講座が配信されていたりするので、常にアンテナを張っておくことが大切です。

コンサルティングにより「あるべきフロー」を策定、システム化を行った事例

ある人材派遣会社では、事業の主軸を長期派遣から短期派遣に切り替えたところ、よりスピード感のある対応が必要となり、スタッフの負担が増大。外部コンサルを委託したところ、情報システムと業務手順とのギャップが見える化され、システムの最適化を実現できました。

アウトソーシングによるデータ分析で課題を抽出・解決、次の打ち手につなげた例

あるソリューション提案型企業では、膨大なお客さまリストのなかから有望な見込み客をみつけるためのデータ分析に自社での前処理が欠かせませんでした。データの前処理には時間がかかり、また担当者の私見が影響してしまうことも課題でしたが、アウトソーシングによる自動処理で、的確な課題抽出と解決策のシミュレーションが可能になり、営業効率がアップしました。

ツール導入支援サービスを活用、他サービスとの連携で付加価値創出を創出した例

ある衣料メーカーでは、情報通信会社との技術協力により、着用者の姿勢や生体情報を計測できるウェアラブルシステムを開発しました。IT技術とは一見関係のなさそうな分野でもDXツールを導入して、利用者の美容・健康への付加価値を創出した好例です。

サポートに何を使ったらよいのか、相談サービスも

ネット上には成功事例があふれていて、自社のニーズには何が参考になるのかわからないとういうこともあるでしょう。

・同業者の事例が知りたい
・オンライン商談の進め方を知りたい
・DX推進のため、自社に何が必要なのか知りたい
・先端IT人材を育成したい
といった要望を相談できるサービスもあります。

サポートサービスを営業DX推進に利用する際の留意点

スピード感のあるDX推進のためには、ノウハウ豊富なサポートサービスを利用することが近道ですが、気を付けておきたい点があります。3つの項目をおさえておきましょう。

上流人材の不足解消を優先する

サポートサービスで実務レベルを支援・運用してもらうだけでは、いつまでもその構造が続くことになります。いずれ自社の人材のみでDX化が回るように、先端IT人材の獲得や育成を忘れないようにしましょう。

DXで期待される効果が費用を上回るか、検討

DX化にはAIやビッグデータの活用など、想定以上の費用がかかるケースがあります。DXツールの導入の成果が「残業が減りました」など限定的では、費用対効果の面で不満が残るでしょう。先端技術の活用には、期待される効果の数量的なシミュレーションを慎重に行う必要があります。

自社に本当に必要かどうかの吟味が必要

DXは一種のビジネストレンドになっており、国からの助成金や補助金も整備されているので「今がチャンス」と考えることもあるでしょう。システムの変革はその後のビジネスに恒常的に関わる問題なので、本当に必要なことなのか、議論を尽くすことをおすすめします。

まとめ:営業DX推進は外部のサポートサービスの力を借りて迅速に進めよう

DX推進には、費用対効果のシミュレーションや人材不足などの課題がありますが、「自社には変革が必要」となれば迅速な対応が求められます。

外部のサポートサービスを上手に利用して、オープンイノベーションを実現しましょう。

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