営業DXをしないことのデメリットとは?今から始めれば遅くない!
「自社にDXを取り入れる必要性を感じられない」「営業DXはハードルが高い」
このように感じて、営業DXを意識的に避けている企業も多いことでしょう。
しかし営業DXを取り入れないことによるデメリットは非常に大きく、長期的な視点で見ると多大な損失を抱えかねません。思い立った今こそ営業DXを始めるタイミングです。
本記事では営業DXを進めないことによるデメリットをまじえ、中小企業がやるべき営業DXの進め方について解説します。
中小企業に多い「DXが進まない」症候群
「DXの重要性は理解しているが、なかなか導入が進まない」という企業も少なくありません。この傾向は、人員や予算が限られている中小企業で特に多く見受けられます。
具体的に、どのような理由で進められないのでしょうか。
体制ができない
一つ目の理由が、人員が少なくDX推進の体制を構築できないことです。
DXを導入して社内を改善していくためには、推進していくための体制作りがポイントになります。ITについての深い知識をもつ人材、どのようにDXを社内に浸透させるのか設計する人材、現場に定着させるために教育を担う人材など、さまざまな人材を活用した体制整備が必要です。
しかし中小企業は人的リソースが少ないため、DX推進の専門チームを構築できません。
その結果、DXをしようとしてもなかなか進まずに挫折してしまうのです。
ITで変える必要性を感じない
現状が上手く行っておりITツールを導入するメリットを感じていない企業は、DX化の必要がないと判断してしまうこともあります。
従来の業務フローに慣れていて特別な問題もなく運用できている場合、新しいITツールの導入はハードルが高いと感じてしまいます。結果として、DXの重要性は感じているものの自社には必要ないと判断してしまうのです。
低予算でできない
DX化が進まない原因の一つに、予算の問題もあります。
DX化を進めるためにはITツールやシステムの導入が不可欠です。しかしシステム構築費やクラウドツールの月額利用料などのコストがかかるのも事実。
中小企業は予算が限られており、DX化を進めるための予算を確保できないためにDX化が進まないこともあるのです。
中小企業のためのものじゃない
DXについて理解していても、DXは大企業のためのもので中小企業には関係ないと判断するケースもあります。
もちろんDXは中小企業にとっても必要な施策です。しかし大企業のためのものであるというイメージから、自社には関係ないことだと思っている人も少なくありません。
営業DXを進めないと、生き残りが困難に?
中小企業こそ営業DXを進めないと、今後生き残っていくことが難しいと言われています。その背景には経済産業省が発表したレポートで指摘した「2025年の崖」という問題があります。
2025年の崖?生き残りに必要である理由とは?
「2025年の崖」とは、DXを推進せず既存システムを運用し続けたままで2025年を迎えた際、企業の競争力を低下させて大きな経済損失をもたらすという問題です。
既存システムの老朽化・複雑化・ブラックボックス化により、業務が非効率的になって企業に大きな負担がかかります。
その問題を解決するために、DXを進めて新しい組織を作り、ビジネスを成長させていく必要があるのです。
「2025年の崖」を回避すべく競合他社がDX化を進めている中で遅れを取っていては、大きな損失を生んでしまい生き残れなくなるでしょう。
営業DXを進めないことのデメリットとは?
それでは、今の時代に営業DXを進めないことでどのようなデメリットがあるのか、具体的に解説します。
業務が効率化せず、本業の競争力を失う
さまざまなITツールが開発・流通している今、あらゆる業務を効率化することが可能になっています。
しかし営業DXを進められずに従来のやり方で仕事を続けていると、非効率な業務フローのままで本来やるべき仕事に時間を確保できません。
その結果、営業DXにより効率化している競合他社に遅れを取ってしまって、本業にかけるリソースがなくなり競争力を失ってしまうのです。
人手不足が深刻化、変革するなら人がいる今が最後のチャンス?
少子高齢化が深刻化しており、今後さらに労働力が減っていくと予想されています。
営業DXによる変革には体制構築や運用定着など多くの人的リソースが必要となりますが、これからの時代はさらに人手不足が深刻化するため、営業DXにかけられる人員がなくなっていくでしょう。
今後大幅に人手不足が解消される見込みはないため、今こそ取り組まなければ営業DXのチャンスを逃してしまう可能性が高いのです。
DXは雇用でも見られている⁉営業職員のモチベーションにも悪影響
営業DXが進んでいると事務作業やデータ入力が削減され、実際に営業現場で働く社員にとって利便性が高い環境になります。そのため営業DXが進んでいることは営業社員の雇用活動でのアピールポイントにもなります。
つまり営業DXが進んでいなければ、優秀な営業社員を雇用する機会を損失してしまう可能性があるのです。
中小企業の方がデメリットは大。果ては顧客離れ、顧客ケアの不足が深刻に・・・
これらのデメリットは、中小企業のほうがダメージを受けやすい問題です。
営業DXが進んでいないことで上記のようなデメリットを受けてしまうと、本来やるべき顧客ケアが不足してしまい顧客離れにつながりかねません。適切な営業DXを行い、デメリットを回避することが求められます。
営業DX、小さな会社でのはじめ方とは?
中小企業では営業DXをどのように始めたら良いのでしょうか。中小企業におすすめのはじめ方を紹介します。
待ったなし、ならツールを入れて始める
早めに営業DXを始めなければ、競合他社に出遅れてしまいます。体制構築や導入プロセスの確率などに割く時間がなければ、まずはツールの導入を始めてみましょう。
自社に最適なITツールを選定することがDX促進のポイントですが、営業DXであればSFA(営業支援システム)がおすすめです。
低価格でも利用可、SFAを使って業務改善してみよう
SFAは営業活動の効率化や営業組織の改善に活用できるツールです。
システム構築や保守管理の必要がないクラウドツールであれば、月額費用を支払うことで利用できるため抵抗ストで運用できます。まずはSFAで顧客情報や案件情報などのデータを蓄積し、業務の改善を図りましょう。
SFAから次の営業課題の抽出を
SFAに案件情報や営業活動情報を蓄積していくと、組織全体や各営業担当者のボトルネックが発見できます。
「展示会で獲得した顧客は受注率が低い」「リードタイムが短いと顧客単価が低い」などの傾向を読み取り、自社の営業課題を抽出できます。営業課題が明確になれば改善策も導きやすくなるでしょう。
顧客ケア・フォローアップ活動時間と売り上げの変化を観察してみよう
SFAでぜひ確認してほしいのが、顧客のケアやフォローアップにかけた活動時間によって、売り上げがどのくらい変化するかという傾向です。
一般的に、顧客へのケアやフォローアップに時間をかければ、リピート購入やアップセル・クロスセルにつながり売上が向上します。自社でもその傾向が見られるのであれば、既存顧客フォロー専任の人員を補充したり、既存顧客のための施策を充実させたりできます。
まとめ:変わらないとデメリットが大きい。営業DXで変革、経営課題の長期的克服を
営業DXによる変革は、多大な効果をもたらします。今こそ進めなければ、今後大きなデメリットを受けてしまうでしょう。
コロナの影響で状況が変わりやすい今の時代だからこそ、営業DXによって自社の課題を明らかにして、克服していく仕組みが必要なのです。