社内スタッフをコア業務へ集中させ成長を促すために在宅ワーカーを活用
猫西経営労務サポート
特定社会保険労務士 猫西 健太郎 様ご利用中のサービス
Crowd Members- 課題
社内スタッフのスキル向上をしたいが、育成する時間がない
- 解決策
ママワークスサイトで専門スキルを持つ人材を募集し、コア業務以外を外注化
- 成果
社内スタッフとの住み分け体制が構築され、雇用リスクを低減しながら組織強化が実現できた
猫西経営労務サポートは、複数の企業で管理総務業務の実務経験を積んだ猫西健太郎(こにしけんたろう)氏が2014年4月に奈良県で開業した。約15年にわたる経験から、企業内で「何が起こっているか」を肌で感じ、「答えを出し、実行に移す」をモットーに企業サポートを続けている。社内スタッフは5人、在宅ワーカーは2人が活躍中。今回は猫西氏に、在宅ワーカー導入のきっかけや成果について話を聞いた。
在宅ワーカーに注目したきっかけは業務引き継ぎの失敗
まずは猫西経営労務サポートの事業内容を教えてもらう。
「人事労務管理に関する相談・助言・指導を中心に、人事諸規程の運用や人事評価制度、採用に関する条件相談・給与計算まで幅広くサポートしています。他にも各種保険や福利厚生、助成金事業まで相談に応じています。適正な労務管理は、どのような時代・状況にあっても優先して取り組むべき課題であることを広く伝えるべく、執筆、各種セミナーや講演会も実施しています」(猫西氏)
在宅ワーカーの導入に至ったきっかけは何だったのだろうか。
「あるスタッフが退職する際に、外注業者に2~3か月かけて引継ぎをしたにもかかわらず、ふたを開けてみたらまったく引継ぎができていなかった、という事態が起こりました。そのときはなんとか残りのスタッフで対応したのですが、雇用スタイルを方向転換しなくてはいけない時期だと危機感を覚えたのがきっかけです。
出社スタッフは時間をかけて長く育てていきたいし、スキルを上げて欲しいので、業務の核となる仕事をしてもらいたい。逆に、ドライに言えば、『誰がしても結果が変わらない仕事は外注する』という選択肢もあると気付きました。
そこで、知り合いのつてを辿ったところママワークスさんを知りました。早急に在宅ワーカーの募集を進めたいと思い契約したのが2023年11月頃です。人間必死にならないと動けませんから、そのきっかけがなかったら契約していなかったかもしれません」(猫西氏)
在宅ワーカーの導入にあたっては、猫西氏1人で書類選考から面接まで対応したという。
「契約してまだ3か月程度ですが、最初の1人は良い滑り出しです。もう1人は1月からなので、まだ様子を見ているところです。どちらの方も離れた地域に住んでいるので、ママワークスサイトでしか出会えなかった人材といえますね。試しに2~3日出社で募集したら問い合わせが1件のみ、在宅ワークで募集したら1週間で32人も応募がきて、やはり在宅ワーク希望は時代のニーズなのかなと思いました」(猫西氏)
在宅ワーカーとはプロ同士の契約。スキルと経験を重視
猫西経営労務サポートでは、さまざまな業務を在宅ワーカーに依頼している。
「給与計算、各種事務手続き、助成金申請補助業務を2人に委託しています。2人とも掛け持ちではなく弊社の仕事専任であること、弊社の給与ソフトの使用経験があること、給与計算と手続きの経験があること、の3点を重視して契約しました。
業務委託は『自分のスキルをいくらで買ってもらえるか』ということだから、プロ同士の契約となります。スキルや経験で判断し、ビジネスライクで付き合えるのは業務委託の良い点だと思います」(猫西氏)
在宅ワーカーとはどのような体制でやり取りをしているのだろうか。
「私が直接依頼を出すこともありますが、現場の担当スタッフが中心にやり取りをしています。チャットのみではなく、重要な内容はオンラインミーティングを実施しています。新たな顧問先の給与計算を任せる際は、顧問先の社長・担当スタッフ・在宅ワーカーに入ってもらって、顔を合わせるようにしています。
導入後すぐにこのような体制が整えられたのは、どのように外注していくかある程度思い描いていたイメージがあったので、スムーズに形ができたと思います。社内スタッフも優秀なので、マネジメントがうまくできていてありがたいです」(猫西氏)
困ったことや大変だったことについて聞くと「特にない」としながらも、今後の懸念をのぞかせた。
「業務委託とはいえ人間なので、在宅ワークという特性上、顔が見えないことでこの先なんらかの課題は出てくるのではないかと思っています」(猫西氏)
社内スタッフの成長のために、住み分けをして効率化を実現
ママワークスサイトの導入効果や良かったことを聞くと、「コア業務への集中」と「雇用リスクの低減」を挙げた。
「おかげさまで社内スタッフの手が空いてきて、より重要な業務に集中できる環境が整いつつありますね。士業の事務所は企業と比べると特殊で、専門職なのですが『これぐらいわかるだろう』と思うことがわからない人も入ってきて、全体的に雇用のレベルが下がってきていると感じています。
士業でアシスタントスタッフを雇うことはあまりないので、必然的に求めるレベルも高くなります。その状況で雇用のリスクを抱えるのであれば、業務内容に応じて外注との住み分けをきちんとやっていくことが、今後の士業としては必要になってくるでしょう。
スキルがあるけれど条件や制約があって外で働けない方たちの働くチャンスが広がるとともに、『自分は何ができるのか』をはっきりとアピールする、働く側のスキルも求められるとも思います」(猫西氏)
最後に猫西氏から、在宅ワーカーの導入を検討している企業へのメッセージをもらった。
「外国人採用を導入する際も、抵抗があったと思います。それも、ただの食わず嫌いかなと私は思います。在宅ワークということに抵抗を感じる代表の方は多いと思いますが、そのバイアスを取り払ったら使い方によっては効率化ができますし、社会保険、交通費などの大きなコスト削減にもつながります。
これから、知り合いの顧問税理士にもすすめていきますし、ママワークスさんと組んでセミナーをやることも決まっているので、大いにすすめたいと思っています。迷っているなら、一度使ってみて判断していけばよいと私は思います」(猫西氏)
猫西経営労務サポート
事業内容
経営労務サポート