在宅ワーカーの効果的な支援で、長年の課題だった若手社員の複数採用に成功
株式会社オスク
代表取締役社長 大野 剛 様ご利用中のサービス
Crowd Members- 課題
コロナ禍に際して、新たな取り組みを模索していた
- 解決策
ママワークスサイトを通じて、専門知識を持った人材を募集
- 成果
即戦力のサポートで社員の負担が軽減。他職種でもワーカーを活用するように
1991年設立の株式会社オスクは、北関東圏で内装・建築工事の請負・施工事業を展開する他、建築資材や家具の販売、デジタルプリント壁紙の印刷・施工などを手掛けている。2020年から在宅ワーカーの募集を開始し、現在9人が活躍中。今回は、代表取締役社長の大野剛氏に、在宅ワーカー導入のきっかけや成果について話を聞いた。
社員の残業抑制のため業務の切り分けを行い、在宅ワーカーを導入
まずは大野氏から、株式会社オスクの事業内容を教えてもらう。
「創業者の現会長が、内装卸販売店での勤務を経て設立した企業です。現在はリフォームの建築請負工事をはじめ、デジタルプリント壁紙の印刷から施工を展開しており、最近では新たな取り組みとして建築資材・家具のEC販売を行っています」(大野氏)
在宅ワーカーの導入に至ったきっかけは何だったのだろうか。
「導入は2020年の8月からで、2年半ほどがたちました。コロナ禍で『何かしなければならない』と思っていたところに、ママワークスさんからの電話営業があったように記憶しています。最初は在宅ワーカーを活用して営業を強化しようと思っていたのですが、実現可能かどうか不確定だったので、まずは本業のサポート支援をしてもらうことにしました。
社員の残業が多かったため何がネックになっているのかを分析したところ、顧客からもらう設計図面の積算作業だとわかりました。検討したところ、積算は担当者以外にお願いできる内容でありリモートでも対応可能なため、積算担当の在宅ワーカーを導入しました」(大野氏)
応募者との面接も大野氏が担当したという。
「ありがたいことに、設計事務所や工務店など、建築業界の経験がある方から応募がありました。例えば、積算業務で行う図面の拾い方は専門用語や経験に基づく考え方が必要になるので、経験者だと同じベースがある上で話をすることができるので助かっています。未経験の人に新たに一から教えるのは大変で時間も割かれるので、教育の必要がないのは大きいのです」(大野氏)
時差を活用した海外在住ワーカーの支援で、業務効率アップ
どのような業務を在宅ワーカーに依頼しているのかを聞くと、5つの職種について詳しく教えてくれた。
「現在は9人で、中には海外在住の方もいます。職種は営業支援(積算・Excelエキスパート・業務ツールアプリのデータ管理)が4人で、ECサイト構築4人、人材採用1人と、徐々に導入する職種を広げてきました。
Excelエキスパートの方には、入力が1度で済むようにマクロを組んで自動化してもらいました。業務ツールアプリのデータ管理はアプリの構築経験がある方で、入力した結果を分析に活用できるようにしてもらう他、項目の追加依頼なども対応してもらっています。
ECサイト構築では、海外(アメリカ)在住の方がいるのですが、時差を活かすことで日本時間の朝9時にWebミーティングで業務を依頼すると、自分たちが寝ている間に業務が進んでいくという流れができています。その方には、サイトに掲載する内容の英語表現で問題がないかなども見てもらっています。
人材採用では、採用人事の経験がある方にSNSを活用した採用活動を展開してもらっています。SNSで採用専用アカウントを作成し、社員が何をやっているか・どういう人がいるかの情報発信や求人情報の告知を行っている他、LINEのオープンチャットで質問を受け付けています。質問のやり取りを重ねて関係が構築できたことで、indeedなどのWeb上の求人媒体から申し込みが入ってくるようになりました」(大野氏)
在宅ワーカーとはどのような体制でやり取りをしているのだろうか。
「最初は新たな取り組みでしたので、私自らが窓口となって在宅ワーカーとのチャットやWebミーティングでやり取りをしていました。最近、EC担当の新入社員が入ってきたので、EC業務は徐々にまかせることにしました。営業支援は引き続き私が窓口ですが、社員たちもグループチャットで仕事を依頼するようになってきました」(大野氏)
今は順調に回っているようにみえる同社だが、ワーカーの導入当初には大変だったこともある。
「導入当初は社内にいないので何をやっているかが直接見えないというのと、うまく回るか様子も見たかったので、しばらくは積算担当の1人だけを活用していました。それでも社員が受け入れて活用するまでには、少し時間がかかったように感じました。
社員の中には『入力』する作業が苦手なため、『社内にいたら口答で依頼できるのに、文字で依頼しなければならないのは面倒』と活用を渋る者もいました。また、仕事の仕上がりが想定とは違ったというときもあり、納品の仕上げについて事前に入念なすり合わせが必要だと感じる分野もありました」(大野氏)
属人的な業務を減らし、プロセスの可視化・情報共有が実現
ママワークスサイトの導入効果や良かったことについて聞くと、「長年の課題が解決できた」と教えてくれた。
「かつての弊社はまさに『個人商店の集まり』で、業務の最初から最後まで同じ人が1人で担当しており、プロセスが見えないのが課題でした。業務の洗い出し・切り分けを経て在宅ワーカーを活用する過程で、プロセスの可視化・情報の共有化に成功できたと思います。例えば、積算作業は他の方にお願いできるだろうという考え方はあったのですが、実現するためのやり方が整備されてきて追い付いてきたように感じます。
人事採用に関しても、この業界は中途採用が難しい業種でしたが、SNSを活用した採用活動が功を奏し、12人採用、その後も半数が定着できています。年齢は20~50代と幅広く、その半数程度が25歳以下で、長年の課題であった若手社員の獲得につながりました」(大野氏)
最後に大野氏から、在宅ワーカー導入を検討している企業へのメッセージをもらった。
「新型コロナウイルスの影響もあり、出社ありきではなくいろいろな働き方・考え方が増えましたが、規模や業種に関わらず、人材の多様化や新たな活用方法についていく必要があると思います。採用面でいうと、若者の採用には今の若者に合わせた方法をとり自社の体制を合わせることで、『労働者層の若返り』に向けた取り組みを絶えずしていく必要があると思います。
人事採用担当の在宅ワーカーと話してわかったのですが、今の若者世代はハローワークの求人情報は見ているものの足を運んで申し込みはしないため、若者の共感を得られるような取り組みが必要ということがわかりました。
社内の人間だけで考えると『昔はこうだった』と考えがちですが、そればかりに固執していると、いつまでも自分たちで全部をやり続けなければならず、成長につながらないという悪循環に陥ってしまいます。これからも在宅ワーカーを活用しながら、自社の事業拡大に取り組んでいきたいと思います」(大野氏)
株式会社オスク
事業内容
内装・建築工事の設計、請負及び施工 建築資材の販売 家具の販売