「地域の過疎化」の打開策として在宅ワーカーを活用。外からの視点でお客様獲得を目指す
森宮交通株式会社
代表取締役 山岸 博之 様ご利用中のサービス
Crowd Members- 課題
過疎化による人手不足とあらたな視点の必要性
- 解決策
ママワークスで海外在住のワーカーを獲得し、効率的に業務を進める
- 成果
Instagram運営は順調な滑り出し。お客様とのつながりを深め、いずれは移住者の増加に貢献することを期待
森宮交通株式会社は長野県下水内郡を拠点として1972年7月に設立した。観光バス・タクシーによる運送業の他、自社企画旅行「ゆうあいツアー」において雄大な自然を楽しめる魅力的なツアーを提供し、お客様の「ゆとりと豊かさ」の実現に貢献している。従業員数は10人、在宅ワーカーは4人が契約中。今回は代表取締役の山岸博之氏に、在宅ワーカー導入のきっかけや成果について話を聞いた。
ヒアリングを受けて何が足りないのかがクリアになった
まずは山岸氏から、森宮交通株式会社の事業内容を教えてもらう。
「バス・タクシーなどの運送業、国内旅行業を行っています。奥信越・秋山郷の豊かな自然、観光スポットへ多くのお客様に訪れてもらうために、多様なニーズに対応した個性あふれる旅のプランを企画しており、関東圏からの日帰りツアーなども多数企画しています」(山岸氏)
在宅ワーカーの導入に至ったきっかけは何だったのだろうか。
「アイドマさんからの電話を受けて詳しい説明を聞いてみたことがきっかけです。『業務内容やこれからやりたいことなどのヒアリングをします』と聞いて、ヒアリングを受けることで私の頭の中を整理できるのではないかと思いました。実際にヒアリングを受けて、頭の中がクリアになり、何が足りないのかも見えてきたのがありがたかったです。それで2023年1月に導入しました。
地元のお客様に旅行のご提案をするには新聞折込みチラシなどの媒体でよかったのですが、年々この地域は過疎化・高齢化が進んでいて、若者が減少している状況です。ここで事業を継続していくためには、この地域以外からお客様に来ていただく必要があります。そのためにはどうしたらよいか、と考えたときに、在宅ワーカーの活用によって外からの視点でお客様を呼び込むことができるのではないかと思い付きました」(山岸氏)
在宅ワーカーの募集では、書類選考から面接まで山岸氏1人で対応したという。
「たまたまなのですが、トルコ、オーストラリアなど全員海外に住んでいる方々です。時間に縛りがなく、成果物を提出していただく業種なので時差の影響もありませんし、業務終了時に依頼した業務が次の日の朝には終わっている、ということもあり、時差をうまく活用できる利点もあります」(山岸氏)
海外在住の在宅ワーカーが過疎の進む地域の情報発信を担う
同社では現在4人の在宅ワーカーが活躍中だ。どのような業務を依頼しているのだろうか。
「最初に、Instagramの運用を含めたSNSマーケター1人と契約しました。その後、Webディレクター、ホームページ制作、メルマガ作成業務の方をそれぞれ1人に依頼しています。
旅行業は人を動かすひとつの手段ですから、まずは地域のことを知っていただきたいと思い、Instagramを活用した地域情報発信を始めようと思いつきました。発信を見た方が興味を持ち、いずれ観光に来てくれた際に弊社を利用してもらえたらと考えています。ですが、目先の売り上げが気になると右往左往してしまうので、あえて会社名を出さずに発信しています」(山岸氏)
在宅ワーカーとのやり取りはどのような体制で行っているのだろうか。
「私から直接、チャットを使って業務の依頼を行っています。最初は文字ベースのやり取りに抵抗もあったのですが、だいぶ慣れてきました。慣れるととても便利ですね。
Instagram投稿用の写真は私が撮影してメールで送り、在宅ワーカーの感性でアレンジしてもらっています。私自身が専門知識を持ち合わせていないため、ある程度在宅ワーカーに裁量をもたせて業務をお任せしています」(山岸氏)
困ったことや大変だったことについて聞くと、「仕事を依頼する大変さ」について教えてくれた。
「業務委託をすることで私は楽になると思っていたのですが、導入当初は仕事を依頼するという新たな業務が増えてしまいました。それ以外は、特にありません。まだ1年なので試行錯誤の段階です」(山岸氏)
お客様の視点を知ることで、より良いサービスの提供につなげていく
ママワークスサイトの導入効果や良かったことには、「Instagram運用の成功」と「外からの視点の大切さ」を挙げる。
「まだ収益化といった成果につながっているわけではないので、この先どうなるかはわからない段階ですが、Instagramのフォロワーは徐々に増えており、手ごたえは感じています。これから徐々につながりを深めていきたいと思っています。
この地域に長く住んでいると、地域性もあって閉鎖的な面もありますから、視野が狭くなりがちです。外からの視点を持つ在宅ワーカーに発信してもらうことで、あらためてこの地域の素晴らしさが際立ちますし、外から来るお客様の視点も見えてきます。おかげで私も視野が広くなったと感じています」(山岸氏)
最後に山岸氏から、在宅ワーカーの導入を検討している企業へのメッセージをもらった。
「新型コロナウイルスがなければ、在宅ワーカーの活用という発想はまったく浮かびませんでした。しかし、過疎地は常に人材不足ですから、新しく始めてみたいことがあってもそのスキルや経験を持つ方を採用するのは難しい状況です。だからこそ、在宅ワーカーを活用することで、これまでできていなかった新しいことへの挑戦もできるのではないかと思います。
弊社としては、外からの視点でお客様を呼び込むその先に、それをきっかけにこの地域に移住してくれる人が増えてもらえたらという大きな展望を持って取り組んでいます」(山岸氏)
森宮交通株式会社
事業内容
運送業、国内旅行業