CADスキルを持ちながら他業務も任せられる在宅ワーカーとの出会い

1968年創業、従業員4人の株式会社小池工務店は、創業から50年超、東京・三鷹市を拠点に展開し、住宅の新築や増改築・リフォームを中心に豊富な実績がある。2021年9月頃から在宅ワーカーの募集を開始し、現在は1人の在宅ワーカーが活躍中。代表取締役の小池和宏氏に、在宅ワーカー導入に至った経緯とその効果について話を伺った。

CAD人材を探す中で、在宅ワーカーの組織化に魅力を感じた

まずは小池氏に、株式会社小池工務店の事業内容を聞いた。

「主に住宅の建築やリフォームを手掛けている工務店です。私は2代目社長ですが、創業以来長い付き合いのあるお客様が多く、中には50年にわたってお付き合いのある方もいらっしゃいます。最近ではライフスタイルの変化に伴い、リフォームや2回目の建て替えをさせていただくケースも増えてきました。
私は設計事務所出身で設計を得意とし、社員である弟はゼネコン出身で大規模工事に強く、その他のメンバーもそれぞれの得意領域を活かして事業を展開しています」（小池氏）

在宅ワーカーの導入に至ったきっかけは、スキルを持った人材をどのように募集するか悩んでいた折に受けた1本の電話だった。

「CADオペレータの人材を探していたのですが、どこで探したらよいか迷っていました。同業者から『うまくいった』と話を聞いたパートの採用にしようか、以前お願いしたことのあるフランチャイズの企業を使おうか……。検討はするものの、忙しかったこともあり行動に移せずにいました。
そんなときに、ママワークスさんからの営業電話をもらいました。話を聞いて、在宅ワーカーを活用した組織化に魅力を感じ、2021年9月頃に導入することにしました。ママワークスさんは、さまざまな業界で在宅ワーカーの導入を導いた実績が豊富であったことが決め手となりました」（小池氏）

在宅ワーカーの選考や面接はどのように行ったのかを聞くと、多数の応募があったにも関わらず、すべて小池氏1人で対応したという。

「書類選考から面接といった契約前の一連の流れと、契約後の業務の依頼もすべて私がしています。今後、人数が増えていけば、別のメンバーにお願いできればとも考えています。
初めての募集では40～50人の応募があり、反響の大きさを感じました。契約した方の決め手は、求めるスキルがあったのに加えて、面接で話した感じが良かったという点です。状況に応じて柔軟に対応してもらえそうということと、安心して仕事をお願いできそうな感じがしました」（小池氏）

建築関連業務からスタートし、業務を広げられる優秀な人材に感謝

CADオペレータを探していた小池氏だが、在宅ワーカーと相談しながら、他業務の役割も任せ始めている。

「現在契約している1人の方は、もともと設計事務所勤務経験があり、小学生のお子さんがいます。CADを使った図面作成のほか、CADを使ってできる一通りの業務、建築関係の事務周りなどをある程度幅広くやってもらっています。
在宅ワーカーの方からもできないことは「これは難しいです」と意思表示してくれるので、今は様子を見ながら、少しずつお願いする業務の幅を広げているところです。柔軟に対応してくれるので助かっています」（小池氏）

在宅ワーカーとは、どのような体制でやりとりをしているのだろうか。

「私が直接業務の依頼をしており、普段はチャットワークやメール、ときには電話などを使ってコミュニケーションをとっています。ほぼ毎日、平日日中に稼働しているのでコミュニケーションも取れていますし、特に不自由は感じてはいません。他の社員にも在宅ワーカーが対応できる業務について伝えているので、今後、他の社員からも仕事をお願いすることが増えていけばいいなと期待しています」（小池氏）

在宅ワーカーの組織化にあたって、困ったことや大変だったことなどについても聞いた。

「しばらく忙しかったのもあってママワークスサイトのシステムに触れる時間が取れず、システムに慣れるのに少し時間がかかったことですかね。あとは、これまで採用面接の経験がほとんどなかったので、何十人もの人と面接することに少々戸惑ったところもありました」（小池氏）

今後は、社内のあらゆる業務を在宅ワーカーにお願いしていきたい

ママワークスサイトの導入効果や良かったことについて聞くと、CADオペレータを組織の一員として考えていること、手の足りていない部署への導入も考えていることを教えてくれた。

「ワーカーがしっかりしている方なので、非常に頼りがいがあります。社内の一員だというくらい信頼しています。在宅ワーカー活用がとても良い形で軌道に乗ったので、もう少しCADオペレータを増やしていきたいと思っています。
CADオペレータ以外では、自社ホームページの充実も考えているので、Web関連の企画立案や進行管理などを行えるWebディレクターや、今は私1人で行っている新規開拓営業のサポートをお願いできるワーカーも導入したいと考えています」（小池氏）

最後に、小池氏から在宅ワーカー導入を検討している企業へのメッセージを送ってもらった。

「弊社が募集したCADオペレータは世の中にたくさんいるはずなのですが、同業他社の間でもなかなか出会えないと聞きます。ママワークスサイトは、過去にスキルや勤務経験を持ちながら、出産・育児・転勤などで離職した人と出会える貴重な場所だと思います。
今後、在宅ワーカーの人数が増えると、組織づくり・体制づくりを整えるのが次の課題かと考えています。ママワークスサイトの支援スタッフはいつも的確にアドバイスしてくれるので、その都度、サポートを受けながら進めていきたいと考えています」（小池氏）