M&Aマッチングサイトとは?メリットや比較ポイントを解説!

M&Aマッチングサイト選びのポイント

そもそもM&Aマッチングサイトとは?

M&Aマッチングサイトをご存じですか?簡単に説明すると、インターネット上のシステムを介してM&Aの売り手と買い手を引き合わせるサービスのことです。最近では後継者問題で悩む人も多く、事業継承を目的に利用する人も増えています。大まかな流れは次の通りです。

  1. 売り手、または買い手としてサービスに登録
  2. 売却したい事業の情報、または希望の買収条件を登録
  3. 気になった条件があればリクエストを送信
  4. 価格や条件交渉を行い、双方が合致すればマッチング成立

今回は、M&Aマッチングサイトの種類や特徴、利用するメリットやデメリットを詳しく解説します。迷ったときの比較ポイントも解説するので、事業継承や買収を考えている人は、ぜひ参考にしてください。

M&Aマッチングサイトの種類と特長

一言でM&Aマッチングサイトといってもさまざまな種類があり、料金やサービス内容が異なります。利用を考えているけれど、どのようなサイトを使えば良いのか分からないと悩む人も多いのではないでしょうか。マッチングサイトには主に次の3つのタイプがあります。

  • オーソドックスなタイプ
  • アドバイザー紹介型タイプ
  • 特定の仲介企業が提供するタイプ

それぞれの特長を詳しく解説します。サイトごとの特長を知ることで、自社が利用するべきサービスが明確になるでしょう。

オーソドックスなM&Aマッチングサービス

売り手と買い手にマッチングの場(プラットフォーム)のみを提供するタイプは一番オーソドックスなタイプといえます。このタイプは基本的にM&Aの交渉や手続きには関わりません。マッチングが成立した後は、自分たちで条件交渉や手続きを進めることになります。サービスによっては、別途オプション料金を支払うことで、アドバイザーにサポートを依頼することも可能です。

仲介タイプのサービスなどに比べると、比較的低額で利用できます。なるべくコストをかけたくないと考えている場合は、このタイプがよいでしょう。ビズリーチ・サクシードやTRANBI、M&Aクラウドなどがこのタイプです。

アドバイザー紹介型のM&Aマッチングサービス

アドバイザー紹介型のM&Aマッチングサービスは、マッチング後にアドバイザーが介入して相手企業にアプローチしていく方式です。依頼側の意見を汲んで助言してくれるため、自社側の意見を最大限取り入れたい場合は、このタイプがおすすめです。

マッチングサイトの利用自体にお金がかかることは少ないのですが、アドバイザーとの契約が必須になります。交渉に不安がある場合は、アドバイザー紹介型を利用するのがおすすめです。M&Aプラス、事業承継総合センターがこのタイプにあたります。

仲介企業が提供するM&Aマッチングサービス

最後に仲介企業が提供するM&Aマッチングサービスです。仲介企業が提供するM&Aマッチングサイトで出会った相手と交渉を進めるためには、仲介企業との契約が必要になります。他のマッチングサービスに比べると費用の負担が大きくなる可能性がありますが、中立的な立場で交渉を進めてくれます。お互いにとってプラスになるように進めたいならば、仲介型がおすすめです。SMART、fundbookがこのタイプにあたります。

料金体系はサービスを提供する企業により異なりますが、費用を抑えたいなら成功報酬型を選ぶとよいでしょう。

M&Aマッチングサイトを利用するメリット

&Aマッチングサイトを利用するメリット

事業継承するにあたり、多くの人が悩むのが「相手探し」です。現代では個人が企業を買収するケースも増えていますが、希望の相手を探すのは容易なことではありません。そこで便利なのがM&Aマッチングサイトです。M&Aマッチングサイトには次のようなメリットがあります。

  • 魅力的な事業の存続が期待できる
  • 理想的な相手を探せる
  • 自分自身で交渉相手を選べる

それぞれのメリットについて詳しく解説します。

魅力的な事業の存続が期待できる

事業を継承したい気持ちはあっても、後継者が見つからずに廃業してしまう企業もあります。「親族に引き継ぎたいと考えていたが断られてしまった」「頼りなく選べなかった」という話はよくあることです。コツコツ育ててきた事業や経営ノウハウも、継ぐ人がいなければすべて無くなってしまいます。しかしM&Aマッチングサイトを利用すれば、さまざまな買い手の中から最適な企業が見つかる可能性があります。

もしかしたら買い手企業のノウハウと組み合わせることによって、事業をさらに成長させることもできるかもしれません。身近に継承できる人材がいない場合でもM&Aマッチングサイトを利用すれば、存続が期待できます。

理想的な相手を探せる

M&Aマッチングサイトは、買い手側にとっても売り手側にとってもメリットがあります。M&Aマッチングサイトには、多くの企業が登録されており案件はさまざまです。登録者が多ければ、それだけ理想的な相手を見つけられる確率が高くなります。案件は規模やジャンルごとにわけられているので、買い手側は多くの企業の中から希望の企業を見つけやすいでしょう。

また多くの買い手が、M&Aマッチングサイトを日々チェックしています。そのため売り手側も幅広い買い手に対してアピールが可能です。個人で探すよりも理想の事業継承者をスムーズに探しやすいでしょう。特に売り手側の案件が多いサイトは、買い手側も多く集まる傾向にあります。

自分自身で交渉相手を選べる

自分で交渉相手を選べることも大きなメリットです。例えば仲介業者を利用した場合、仲介業者が紹介してくれた企業と交渉することになります。ただし必ずしもすぐに相手を紹介してもらえるとは限りません。条件などによっては、相手をなかなか紹介してもらえないこともあります。その場合、M&Aが思うように進まない可能性もあるでしょう。

一方、M&Aマッチングサイトは、自分で交渉相手を検索し自ら提案も可能です。お互いが興味を持った相手に自分からアプローチできるので、上手く活用することでスムーズにM&Aを進められるでしょう。

M&Aマッチングサイトを利用するデメリット

M&Aマッチングサイトを利用するデメリット

M&Aマッチングサイトを利用することでスムーズに買い手が見つかる、買収したい事業を見つけられるなどメリットがあります。一方で、いくつかデメリットもあります。しかし対策を取ることでリスクは抑えられます。デメリットについても、しっかりと理解しておきましょう。

交渉成立後にトラブルが生じる可能性がある

交渉は方針や戦略、課題など慎重に検討した上で締結することが大切です。しかし業者側が成約を急ぐあまり、重大な事態を見落す可能性もあります。その場合、次のようなトラブルが発生する可能性があります。

  • 負債や不利益を被る(買い手側)
  • 取引先との関係が悪化する(売り手側)
  • 従業員の労働条件が悪くなる(売り手側)

上記のようなトラブルが発生した場合、今後の事業運営に支障をきたすリスクが高くなります。このようなトラブルを防ぐためにも、買い手側はしっかりと条件を確認することが大切です。また売り手側も事前に関係各所に詳細な説明をすることが求められます。

情報が拡散するリスクがある

正式にM&Aが成立するまでは、情報が外部に漏れることを避けなければなりません。幅広い相手にアピール可能なM&Aマッチングサイトですが、それだけ外部に触れる機会が増えます。もし意図しないタイミングで外部に情報が漏れてしまうと、企業のイメージダウンやM&Aの交渉に支障をきたすこともあります。

このようなことを防ぐために秘密保持契約を結ぶことが大切です。秘密保持契約の締結を利用条件にすることで、安心して情報提示できます。譲渡先からも信頼できる企業として認識してもらえる可能性が高まるでしょう。M&Aマッチングサイトを選ぶ際は、秘密保持契約の手続きを率先して行なっているサービスを選びましょう。

M&Aマッチングサービスを比較するポイント

Aマッチングサービスを比較するポイント

インターネットでM&Aマッチングサイトと検索すると、さまざまなサービスがヒットします。「たくさんあってどれを選べば良いのか分からない」と悩む人もいるでしょう。M&Aマッチングサイトにはそれぞれ強みがあります。ここでは悩んだときに比較するポイントをまとめたので、選ぶ際の参考にしてください。

サイトの利用者数

売り手側にとっても買い手側にとっても、登録数が多いほど希望の相手と出会える可能性が高くなります。多くのM&Aマッチングサイトは、公式ホームページに登録数が載っているのでチェックしてみましょう。ただし登録者が多くても、本気度の低い企業や問題を抱えている企業ばかりでは意味がありません。トラブルが発生するリスクも高くなります。

そのため入会や案件登録するにあたり、しっかりと審査が行われているかも併せて確認しておくとよいでしょう。本気度の高い利用者が多いサイトを利用することにより、成約率も高まります。

過去の実績

過去の実績を掲載しているかも確認してみましょう。実績が公表されていない場合、本当に希望の相手に出会えるのかは不透明です。しかし自信を持って実績を一覧表示している企業は、経験豊かで企業との繋がりも強いことがわかるので安心して利用できます。そのようなM&Aマッチングサイトを選ぶことで、魅力的な交渉相手を見つけやすくなるでしょう。

どのような業界のマッチングが多いのかは、サイトによって異なります。自社と同業界の実績が多ければ、成約する確率が高くなることも期待できるかもしれません。業界についてもチェックしておくとよいでしょう。

料金設定

M&Aマッチングサイトの利用料金は、サイトのタイプや企業によってさまざまです。基本的にサポートが手厚いほど高いコストがかかりますが、自分が必要としているかどうかを考えて決めることがポイントです。

例えば相手探しから交渉まですべて自分たちでやりたいと思っているならば、過度なサポートは不要でしょう。オーソドックスなM&Aマッチングサイトを利用すれば、コストをかけずにM&Aを進められます。逆に自社だけでは交渉や手続きに不安がある場合は、アドバイザリー紹介型や、仲介型を利用するとよいでしょう。

なかには着手金を取らず、完全成功報酬制にしているM&Aマッチングサイトもあります。その場合、費用は交渉成立後にしかかかりません。コスト面に不安な場合も安心して利用できるでしょう。

得意とする業種

実績を確認するときに、どのような業種が多いのかも確認しておきましょう。どんなに実績が豊富でも、そのサイトが得意とする業種が自社と合わないと魅力的な案件は見つけられません。自社と同業種に特化したM&Aマッチングサイトがあれば、より早く相手が見つかる可能性が高くなるでしょう。

もしそのようなM&Aマッチングサイトがない場合は、幅広い業種を扱った実績があるサイトを選ぶのがおすすめです。同業種ではなく異業種とのM&Aを希望している場合も、広い業種を扱っているサイトがよいでしょう。思わぬ相手と理想のマッチングが実現できるかもしれません。

サイトが得意とする業種が分からず判断が難しい場合は、複数のM&Aマッチングサイトに登録するのも一つの方法です。複数のマッチングサイトに登録すれば、それだけ希望の相手に出会える確率も高くなります。

マッチング以外のサービス内容

M&Aをするにあたり、考えなければならないことは想像以上に多くあります。案件が充実していることは大切なポイントです。しかしそれだけでは交渉を有利に進められない可能性があります。M&Aに関する知識がほとんどない場合は、マッチング以外のサービス内容が充実しているサイトを選びましょう。

専門家を紹介してくれる、課題に対してアドバイスが受けられるなどのサービスが充実したサイトがおすすめです。M&Aに関する知識がなくても、好条件で交渉成立できる可能性が増えるでしょう。

小規模な企業や個人事業主の登録ができるか

現代では法人のみならず、個人事業主の利用も多くなってきました。個人が作ったビジネスモデルやアプリを中小企業が買収する例も増えています。そのため、個人事業主や小規模企業のマッチングに力を入れたM&Aマッチングサイトも登場しました。

ゼロから事業を始めるよりも、すでにキャッシュフローがある小さな事業を買収すれば、事業を軌道に乗せる速度を大幅に短縮できます。事業拡大にかかるコストも抑えられるでしょう。魅力的な案件は法人だけとは限りません。個人事業も含めた案件を登録・検索できるサイトを利用することで、より幅広い選択肢を持てるでしょう。

時間に余裕を持ってM&Aマッチングサイトを選ぼう

M&Aマッチングサイトの種類やメリット・デメリット、比較ポイントについて解説しました。M&Aマッチングサイトは多くあり、それぞれ強みや特長が異なります。どれを利用するか迷ってしまう人もいるでしょう。その場合、自社の目的を明確にし、料金やサービス内容、実績を確認して合うM&Aマッチングサイトを探してみてください。もし判断に迷う場合は、複数登録して使いやすいサイトを吟味するのもよいでしょう。

またM&Aは売り手側も買い手側も慎重に進めることが大切です。焦って決めると判断を誤り、後悔することになりかねません。M&Aマッチングサイトを検討する際は、なるべく余裕を持って選びましょう。今回紹介した比較するポイントをぜひ参考にしてみてください。

この記事を書いた人

DX支援メディア編集長
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大手の営業会社で1年以上働いた経験があるライターが、客観的な情報を踏まえた上で、BtoB営業に悩まれている方に寄り添ったコンテンツを発信していきます。

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