事業承継を相談できる専門家一覧!相談する際のポイントも教えます

事業承継を相談できる専門家一覧!相談する際のポイントも教えます

独自で事業承継をおこなうのは大変

事業を長く続けていきたい経営者にとって避けて通れないのが「事業承継」です。事業承継は考えることや、やらなければならないことがたくさんあるため、早めに準備を始めるのが良いとされています。

しかしいざ準備を始めようと思っても、なにから手を付けて良いのかわからないという方も多いのではないでしょうか。事業承継は独自で進めることもできますが、知識ないまま進めればトラブルが発生するリスクもあります。そのため専門家に依頼するのがおすすめです。

今回は事業承継を相談できる専門家について解説します。選び方のポイントも併せて解説するので、スムーズに事業承継を進めたい方はぜひ最後までご覧ください。

事業承継の専門家とはどのような人?

事業承継の専門家とはその名の通り、事業承継に関する事柄についてアドバイスや支援する人のことを指します。「事業承継の専門家」という職種があるわけではなく、業務するにあたって特別な資格は必要ありません。

しかし事業承継をサポートするためには会計や税務、法務など多くの専門知識が必要です。経営者が1人で進められるような事柄ではありません。そのため弁護士や税理士など専門知識を持つ人にサポートを依頼するのが一般的です。

また最近では、事業承継に関する知識を有していることを証明する民間資格もできました。このように事業承継に関する知識を持ち、サポートしている人を総称して事業承継の専門家と呼んでいます。

事業承継を相談できる専門家の一覧

事業承継を相談できる専門家の一覧

事業承継を相談できる主な専門家一覧です。

・税理士
・弁護士
・司法書士
・行政書士
・金融機関
・事業承継アドバイザー
・事業承継プランナー
・事業承継士
・M&A仲介会社

事業承継を進めるにあたり、多くの知識が必要となります。そのため一人の専門家ではなく、複数の専門家がそれぞれの専門分野に関連する業務をサポートするのが一般的です。ここでは専門家別にどのようなサポートが受けられるかを解説します。

税理士

会社を経営するにあたって、切り離せないのが「税務」です。そのため最初は税理士に相談するのがよいかもしれません。事業承継するにあたり自社株を譲渡することになりますが、親族に引き継いだ場合などは額に応じて相続税や贈与税がかかります。

相続税や贈与税は自社株の評価額が高いほど高額となり、対策しなければ支払が困難となることもあります。税理士であれば、税に関する適切な対策を提案とサポートが可能です。

またM&Aで事業売却する場合、自社の企業価値を算出する必要があります。税理士であれば税務のリスクも考慮して算出してくれるため、トラブル発生のリスクを抑え、スムーズに進められるでしょう。

弁護士

相続が発生してからの事業承継の場合、相続人が一人、または相続人同士で話ができている場合は問題なく進められるでしょう。しかしそうでない場合は、相続争いが起こるリスクもあります。

弁護士は法律のプロです。事業承継を進めるにあたって、相続トラブルなどが発生する可能性がある場合は、弁護士へ相談しておくとよいでしょう。事前に相談しておくことによってトラブルを予防できます。他にも以下のサポートが可能です。

・経営者が気づいていない自社の問題点の発見
・役員・従業員への対応
・M&Aに関する相談
・契約書の確認
・社内リスクの管理

また書類作成や手続きの代行もしてくれるので、事業承継にかかる時間を短縮できるのも弁護士に依頼するメリットといえるでしょう。

司法書士

司法書士は法律知識に基づいて、私たちの権利や財産を守ってくれる存在です。不動産や法人登記、裁判所・検察庁・法務局などに提出する書類の作成など、幅広い業務を担っています。

事業承継では、不動産や役員の登記手続きをすることも多くあるため重要な存在です。相続や贈与の遺留分対策、株式発行手続きの支援などもしてくれます。

また他の士業とのネットワークに優れているのも司法書士の特徴です。司法書士では対応できない問題も、ネットワークを通じて信頼できる専門家を紹介してくれるでしょう。

行政書士

行政書士

行政書士は書類作成のプロです。事業承継にあたって、スムーズに相続手続きを進めるための遺言書や遺産分割協議書の作成、事業譲渡契約書の作成などをサポートしてくれます。

これらの書類は細かくて複雑な部分も多く、知識なく作成するのは困難です。行政書士にサポートを依頼することで、スムーズに漏れなく確実な書類が期待できます。

また税理士や公認会計士などの資格を併せて保有している場合もあります。そのような行政書士であれば、多くの人に依頼せずとも幅広いサポートが期待できるでしょう。

金融機関

金融機関も事業承継の相談先として有効です。付き合いの長い金融機関であれば、決算内容なども把握しているので相談しやすいでしょう。融資に関する相談もできます。

最近では多くの金融機関が、事業承継やM&Aに関する窓口を用意しており、相談もしやすいです。ただし最終的には専門家を紹介してもらって進めることになるので、二度手間となる可能性があります。

専門家も提携先から紹介されることが多く、選択肢が少ないかもしれません。また規模によっては対応してくれないケースもあります。そのような部分も留意して相談するかどうか決めましょう。

事業承継アドバイザー

近年、後継者不足に悩む経営者は多く、事業承継サポートのニーズは増えています。士業でない人が事業承継に関する幅広い知識を身につけ、専門家として活動する例も増えてきました。

事業承継に関する知識を持っていることを証明する民間資格もいくつかあります。その一つが事業承継アドバイザーです。士業ではないので、実際の実務に対応できないこともありますが、全体的なアドバイスやサポートが期待できます。

事業承継を進めるにあたって、そもそも流れがわからないという場合は、最初に事業承継アドバイザーに相談するのもよいでしょう。

事業承継プランナー

事業承継プランナーという民間資格もあります。事業承継アドバイザーと同様、事業承継に関する幅広い知識を有し、経営者をサポートするのが役割です。具体的な実務に関しては各士業の協力が必要ですが、事業承継全般の知識を持っているので、漠然とした不安や悩みを気軽に相談しやすい存在でしょう。

事業承継士

事業承継士も事業承継を専門に扱う人のための民間資格です。ただし事業承継アドバイザーや事業承継プランナーに比べると、取得する難易度は高い傾向にあります。まず資格取得するためには以下の要件を満たさなければなりません。

・税理士や弁護士、公認会計士などの資格を取得している必要がある
・30時間以上の講座を受講する必要がある
・認定試験に合格する必要がある
・事業承継協会へ入会する必要がある

資格を取得したあとも3年ごとに更新する必要があります。すでに士業の資格を持っており、事業承継に特化したサービスを展開したいと考えている方が多く取得しているようです。

また資格を取得するプロセスにおいて、他の士業や専門家とのネットワークを構築できる仕組みがつくられています。そのため事業承継診断士は知識だけでなく、広いネットワークを有していることも多いため、事業承継を進めるうえでの心強いパートナーとなるでしょう。

M&A仲介会社

親族内に後継者がおらず、第三者へ引き継ぐことを考えている経営者の方もいると思います。第三者が企業の場合、事業承継手段として考えられるのがM&Aです。M&Aにもさまざまな進め方がありますが、仲介会社に依頼することで、友好的でスムーズなM&Aを実現しやすくなります。

なぜなら仲介会社は売り手と買い手の中立的な立場で、双方の利益を考えて進めるからです。お互い妥協点はあるかもしれませんが、納得できる条件での事業承継を成立させやすいでしょう。

事業承継の専門家活用を検討する際のポイント

事業承継の専門家活用を検討する際のポイント

事業承継のサポートをしてくれる専門家は、多くいることがおわかりいただけたかと思います。自社の課題に合わせた知識を持つ専門家を選ぶことが大切ですが、他にも検討する際のポイントがあります。ここでは専門家を選ぶ際のポイントを2つにわけて解説します。

親身に対応してくれる専門家を選ぶ

事業承継を依頼する専門家とは、長期的な付き合いになることも多くあります。そのため親身に対応してくれる専門家を選ぶと安心できるでしょう。

自社の課題に対して豊富な知識を持っていても、対応に不満を感じた場合、意見がぶつかりスムーズに進まないことがあります。雑な対応をされた場合は不信感も募るでしょう。失敗する可能性も高まります。

途中でサポートを交代するのも手間となるので、時間はかかるかもしれませんが、じっくりと信頼できる専門家を選ぶのがおすすめです。無料相談を受けてくれる専門家も多いので、実際に話して相性や対応内容を確認するとよいでしょう。

事前に報酬体系を確認する

依頼するときは料金体系も確認しましょう。依頼する専門家によって報酬額や料金体系はさまざまです。例えば事業承継を専門とする企業の場合、報酬体系はレーマン方式を設定していることが多くあります。

レーマン方式とは成功報酬型の一つで、取引金額に応じた料率をかけて報酬額を計算する方式です。取引金額が多いほど料率は低く、逆に少なければ料率が高くなる傾向があります。

着手金や中間報酬を設定している専門家もいるので、事前にどのくらい費用が必要か確認してから依頼するようにしましょう。

複数の専門家を比較してから相談先を選ぼう

事業承継に関する相談が可能な専門家について解説しました。事業承継は税務や法務など広い知識を必要とするため、経営者が1人で進めるのは困難です。そのため多くの経営者が専門家にサポートを依頼しています。

専門家と一言でいっても、弁護士や税理士など士業といわれる職業の人や、事業承継に関する民間資格を持つ人などいろいろです。自社の課題に合わせて選ぶことで、適切なアドバイスが期待できるでしょう。

また長期的な付き合いになることも多いので、対応の親切さや料金体系もしっかりと確認して選ぶのがポイントです。依頼する専門家によって、結果に大きな影響を与えることもあるので、複数の専門家を比較するなどして慎重に選びましょう。

この記事を書いた人

DX支援メディア編集長
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