【最終更新日:2022年1月3日】
感染症対策や働き方改革により、テレワークや時短勤務など働き方の変化が進んでいます。
その波は営業現場にも広がっており、対面せずに営業活動を行う「オンラインセールス」という営業手法を取り入れる組織が増えています。
訪問営業のデメリットをカバーしながら時代に合わせた営業活動ができるオンラインセールスですが、導入を検討している企業はデメリットも気になっていることでしょう。
今回はオンラインセールスを取り入れる際に懸念されるデメリットとその対応策についてご紹介するので、導入の参考にしてみてください。
脚光を浴びるオンラインセールス デメリットも気になる
オンラインセールスとは、インターネットにつないだオンライン環境で営業活動を行うことです。
電話やメールだけでなくオンライン商談システムを活用して、相手の顔を見ながら会話をしたり、資料やパソコン画面を共有したりして商談を進めるため、対面営業と大差ない商談を展開することができます。訪問にかける交通費や時間を削減でき、1日の対応件数を増やすことができるというメリットのほか、今では感染症対策の側面でも注目を浴びているのです。
また、SFAやCRMなどに進捗状況などを入力したり、ビジネスチャットツールやタスク管理ツールなどで情報共有をしたりするため、オンライン商談システム以外のデジタルツールの活用も欠かせません。デジタルツールを活用することで自宅や外出先でもデータを確認でき、オフィスにいなくても社内コミュニケーションを取ることができます。
オンラインセールスにはこのようなメリットがある反面、導入にあたっての懸念事項や注意点もあります。デメリットを理解することで対応策も検討することができるため、オンラインセールスのデメリットも把握しておきましょう。
オンラインセールスのデメリットとは?
オンラインセールスのデメリットは具体的にどのようなものがあるのかご紹介します。
接続が必ずしも安定しない
オンラインセールスではインターネット環境が必須ですが、回線の接続が不安定だとオンライン商談中に会話が不鮮明になったり画面がフリーズしてしまったり、最悪の場合は通話の途中で切れてしまうこともあります。そのようなトラブルがあると商談が中断してしまいストレスになってしまうだけでなく、相手に不信感を与えて営業がうまくいかないという可能性もあります。
システムへの顧客情報の入力が大変
社内の情報共有のために新しくSFA/CRMなどを導入する場合、既存顧客すべての情報を入力しなければいけないため工数がかかってしまいます。
企業名・住所・規模などの企業情報や、氏名・年代・性別・部署などの顧客情報、そして今までの取引実績や商談履歴など、細かい内容まで入力しなければいけません。
新しいツールを導入することが業務の弊害になってしまう可能性も考慮する必要があるでしょう。
システムに慣れていないメンバーのフォローに工数がかかる
オンラインセールスではオンライン商談システムを使うため、チーム内でITリテラシーに差がある場合は、使いこなしてスムーズにオンラインセールスができるメンバーとそうではないメンバーで差が出てきてしまいます。
システムに慣れていないメンバーがいると、使い方をレクチャーしたり商談中にサポートしたりしなければいけないため、フォローのための工数がかかってしまうでしょう。少ない営業リソースをフォローに回す必要があるので、オンラインセールス導入により効率が悪くなってしまう可能性があります。
相手の反応がよく見えないこともある
オンライン商談システムではパソコンやスマホのカメラ機能を利用して相手の顔を見ながら会話をすることができ、対面と同じようにコミュニケーションを取ることができます。
しかし画面越しなので詳しい表情を読み取ることが難しく、反応が分かりづらいこともあります。また、その場にいれば雰囲気や顔色を読み取ることができますが、画面越しではそれらが伝わりにくいというデメリットがあります。
オンラインセールスのメリット
これらのデメリットもあるオンラインセールスですが、大きなメリットを得ることもできます。
交通費や移動時間を削減して1日の商談件数を増やし、少ない営業人員でも生産性を高めて売上向上が期待できます。オンライン商談は会議室を確保する手間がなくスケジュール調整もしやすく手軽に商談が行えるため、アポイントが取りやすいというメリットもあります。
また、オンライン商談システムには録画や録音の機能が搭載されているものもあるため、商談内容を記録しておくことで新人教育や成功事例の共有に役立てることができるでしょう。
デメリットに対する対応策とは?
先述のデメリットには、それぞれ適切な方法で対策を講じましょう。事前に対応策を用意しておくことで、デメリットを払拭することができます。
適切なツールを導入し、接続を改善する
オンライン商談システムなどのツールを導入する場合は、適切なツールを選ぶようにしましょう。製品によって通信にこだわっているものがあるため、最適なものを選択したいですね。
また、マイク音声やカメラ映像の品質にこだわっている製品もあり、よりリアルなコミュニケーションを取ることができます。
入力には、外注を使うなどの工夫も必要
入力工数を削減したい場合は、入力業務を外注することも検討してみると良いでしょう。入力作業をアウトソーシングすることで営業活動のみに専念することができ、より生産性を高めることが可能です。
フォローにもオンライントレーニングなどを利用してこまめに行う
システムをある程度のレベルまで使いこなせるようになるのに時間がかかる場合は、ベンダーが開催しているオンライントレーニングを受講するのも一つの手です。社内リソースが限られているのに無理やりフォローに回すより、ベンダーによるオンライントレーニングを受けたほうが早いという場合もあります。
初歩的な使い方から応用編まで必要に応じて受講することができるため、営業担当者一人ひとりの実力に合わせたスキルアップができます。
顧客との距離を縮めるイベント・セミナーの活用を
オンラインセールスは顧客と直接顔を合わせないゆえのメリットがありますが、その一方でなかなか信頼関係を構築しにくいという側面もあります。
そのため、顧客との距離を縮める施策を打ち出しましょう。
顧客のもとへ直接訪問するのも良いですが、より多くの顧客と接点を持つことができるイベントやセミナーを定期的に開催することも効果的です。イベントやセミナーでは直接相手と対話できるだけでなく、実際に商品に触って良さを感じてもらえる機会でもあるため、営業チャンスともなりえます。
オンラインセールスのデメリットに対応してメリットを活かそう
オンラインセールスには少なからずデメリットも存在します。しかしデメリットを理解しておくことで事前に対応策を講じることができるのです。
デメリットにしっかりと対応することで、オンラインセールスのメリットを最大限に活かして成果につなげることができます。本記事の対応策を参考にしてオンラインセールス導入を検討してみてくださいね。