【最終更新日:2021年1月9日】
オウンドメディアやSNSなどオンラインチャネルでのリード獲得が主流になってきていますが、営業電話も新規開拓の手段としてまだまだ有効です。
しかしそのことを理解していても、営業電話を担当していると心が折れてしまったりストレスを感じてしまったりする場面も少なくありません。
モチベーションを保ちながら成果をあげていくためには、営業電話担当ならではの解決方法で対策をとっていきましょう。
トークスクリプトを用意する
トークスクリプトとは、直訳すると「話の台本」。
営業電話はぶっつけ本番の感覚があるかもしれませんが、切り返しや質問などを事前に用意した「台本」を作成しておくと安心して営業電話をかけることができるでしょう。
ただし営業電話やコールセンターなどで利用するトークスクリプトは、話す内容を決めた定型文を用意するというよりは、さまざまな状況やケースを想定した会話のプロセスを用意しておくといったほうが適しているかもしれません。
定型文を一方的に話すだけでは押し売りになってしまい悪い印象を与えかねませんが、さまざまなケースを想定したトークスクリプトを用意しておくことで電話の相手とのコミュニケーションを成り立たせることができます。
実際にトークスクリプトを作成するにあたって、まずは営業電話のゴール(目標)を決めておきましょう。
「商品(サービス)に興味を持ってもらう」というあいまいなものではなく「訪問のアポイントを取る」「資料を送付する」「BtoBの場合はキーマン(決裁者)につないでもらう」など具体的な目標を設定することで、会話の着地点を定めることができます。
つぎにトークスクリプトの作成の根幹は「コミュニケーションを成り立たせる」ことであると意識するのがポイントです。
例えば、オウンドメディアのホワイトペーパーをダウンロードしてくれたリードに営業電話をかける際には「なぜダウンロードしていただけたのか」「現在感じている課題は何か」などをヒアリングしたり、展示会で名刺交換したリードに営業電話をかける場合は「なぜ立ち寄ってくれたのか」「他にどのようなサービスを見て回ったのか」などを聞いたりすることで、自社の提案のチャンスを見つけることができるでしょう。
このように、「Aの場合ならBを聞く」「Cを聞かれたらDを答える」など具体的に用意しておくことで、どのような場合にも柔軟に対応できます。
成功している営業担当の真似をする
社内メンバーの中には、成果をあげている人もいるはずです。
そのような営業担当の電話の仕方を見てみると、自分と違うポイントや「なるほど」と思うポイントがたくさん見つかるでしょう。
「なぜ商談につながっているのか」「話の流れや展開はどのようにしているのか」などを具体的に分析して参考になるポイントを真似してみましょう。
成功している営業担当に営業電話のノウハウやナレッジを共有してもらったり、自分の営業電話を聞いてもらったりしてもいいかもしれません。
ただし、ただ単に真似するだけではなく、自分自身の営業電話の仕方もしっかりと分析して見直したうえで真似できるところを取り入れてくださいね。
気持ちを素早く切り替える
電話で営業をするパターンとして、主にリードからの能動的なアクション(資料請求など)から営業電話をかける場合と、リストを基にして手当たり次第に電話をかけていく場合があります。
後者の場合は、電話の相手は自分(自社)のことを知らないということも多く、冷たい態度を取られたり突然電話を切られたりすることも少なくありません。また、初めての電話で打ち解けられる人は多くはないので、アポイントにつながることはほとんどありません。
一日中冷たい態度を取られたり、なかなか成果につながらなかったりすると、どんなにポジティブな人でも落ち込んでしまいます。
しかし、翌日もまた営業電話の業務をしなければいけないのならば、クヨクヨした気持ちを持ち越してしまうとモチベーションが下がって効率も悪くなり悪循環となってしまうでしょう。
なかなか難しいかもしれませんが、営業電話をこなしていくためには気持ちを切り替えていくことが大切です。
おいしいものを食べて早めにベッドに入ったり、好きな音楽や映画で時間を過ごしたり、夢中になれる趣味を楽しんだりしましょう。家族や同僚を話すだけでも気分転換になりますよ。
営業用の別人格を作る
「営業電話がつらい」と思って業務をしていると、ダメージがどんどん蓄積されていってしまいどんどんモチベーションが下がってしまいます。
そこで、自分の中に営業用の別人格を作ってその役を演じることもおすすめです。
少々荒っぽいですが、つらい気持ちを強制的に別人格に向けることで、本来の人格はあまりダメージを受けずに済むのです。
また普段の「営業電話が苦手な自分」を押し殺して「営業電話が上手な人」という人格を演じることで、いつもよりもスムーズに話せたり緊張しなくなったりするというケースもあります。
「いま電話しているのは営業用の別の自分だ」と思い込ませることで気持ちを切り替えていきましょう。
それでもつらいなら「異動」や「転職」を考える
電話での営業がどうしてもつらくて業務に支障が出るようなら、上司や先輩に相談するのも一つの方法です。
営業の仕事が好きで続けていきたいという人は、電話がない営業業務の担当にしてもらうなどの対応をしてもらえるケースもあります。
電話だけでなく営業の仕事そのものを続けるのが難しいと感じてしまったら、部署異動なども検討したほうが良いかもしれません。「営業電話が嫌だから異動したい」という考え方よりも「キャリアチェンジのために異動したい」と考え方を変えてみると、社内での自分の役割ややりたいことが見つかる可能性もあります。
また、営業電話がストレスとなって出社することすら難しいような状況の場合は思い切って転職も視野に入れてみましょう。営業職でも電話のない営業の仕事もたくさんありますし、営業以外の仕事で自分が活躍できるフィールドを見つけることができるかもしれません。
自分の得意・苦手や理想とする働き方などを棚卸しして、今後のキャリアプランを考えて転職を計画してみてください。
まとめ
営業電話は難しい業務だからこそ、成果につながったときの達成感は格別です。
電話での営業を続けていくためには「なんとしてでもアポイントをとってやる!」というやる気も大事ですが、トークスクリプトなどで準備を万全にしたり他の営業メンバーを真似したりするという手法を取り入れることも大切。
今一度、自分の営業電話を見直してみてから、営業電話でのアプローチ方法を探っていきましょう。